第46世住職謙是上人の長男として生まれる
お寺に生まれ育ち、師匠である父を早くに亡くした私は31歳で住職になりました。当時、横浜で一番若い住職となり、理想と不安の日々の中、経験したことのない様々な出来事にうまく対応出来ず、自身の無力さに打ちのめされる日々が続いておりました。そんな苦しみの中、毎日お題目を唱えていると、改めて自分は周囲の支えがあってここにいる事に気付かされ、だんだんと苦しみから心が救われていきました。
お題目で大切なことは、慈悲・敬い・感謝です。目に見えるもの、見えないものを問わず、人生のなかで苦しいことや悲しいこと、全てを受け入れ「慈しむ心・敬う心・感謝の心」を育むことが仏教や南無妙法蓮華経が教える心であり、それが人生を生きる力へと繋がっていくのです。
妙法寺はこの地に根付いて700年以上。歴史の中でたくさんのご縁を繋ぎ、今日があります。47代目の住職として自分が妙法寺に何を残し、繋いでいけるのか。人生で迷った時、苦しくなった時「ちょっと住職に聞いてみよう」そんな風に思ってもらえる、人生のコンシェルジュ(総合世話係)のような頼れる存在になりたいと思っています。
そして、仏教の教えから「今を生きる智恵を共に学び、人生を歩む勇気を育む場」となる事を目指しています。